水分計では何グラム載せて何℃に設定したらよいか【水分計】【MS-70/MX-50/MF-50/ML-50】
初めて水分を測定される場合は、まずは測定モードと試料皿に載せる量と温度を決める必要があります。
なるべく短い時間で安定した結果が出る条件を探します。
図.水分計MX-50の表示部分
- 電源をいれてからSELECTキーを押すとこの画面になります。
- 上図の"Std"表示は点滅しています。
Selecrtキーを押すと次の項目が点滅します。
点滅しているときに↓キーや↑キーを押すと設定内容を変更できます。
変更したら最後にEnterキーを押します。
- 最初に測定モードを決めます
まずは初期設定(標準モード「 Std 」)のままで構いません。
水分率が1%以下など低いものを精度良く計る場合は、標準モードHI やタイマーモードをお勧めします。 - 次に温度を決めます
食品の場合は140~180℃と設定することが多いようです。
糖分が多かったり炭化しやすいものは低めの温度に設定します。- 温度を高くすると測定時間が短くなりますが焦げやすくなります。
また温度を低くするとゆっくりと蒸発するようになりますが、より測定時間がかかるようになります。 - 水分計NS-70やMX-50に同梱のCD「WinCT-Moisture」からインストールすると適切な温度を判定してくれる「RsTemp」というソフトがございます。
図.加熱温度判定ソフトRsTempの画面
この測定では、100℃から200℃まで20℃毎に其々5分間測定し、適切な温度をABC判定しています。
※詳細については本ページ下部の資料「ユーザーズハンドブック」の25ページをご参考ください。
- 温度を高くすると測定時間が短くなりますが焦げやすくなります。
- 最後に試料皿に載せる量を決めます
多くの場合は2~5g程度で十分ですが、水分率が1%以下などと極端に低い場合には10g以上載せる場合もございます。- 試料皿に薄く平らになるように載せます。厚みが出たり嵩(かさ)があるものは測定値に影響が出てしまいます。
ミキサー等で砕いて細かくしたり、少なめに載せるようにしてください。 - 載せる量を多くすると測定時間が長くなります。
逆に量を少なくすると測定時間が短くなります。 - 水分計の液晶右上に表示されるTGT(ターゲット)のグラム数は目安となります。
測定する試料によって載せる量を変更して頂いて構いません。
- 試料皿に薄く平らになるように載せます。厚みが出たり嵩(かさ)があるものは測定値に影響が出てしまいます。
なるべく短い時間で再現性の良い(安定した)結果が出る条件を見つけるには、試行錯誤が必要なこともございます。
詳しくは次のリンク先のハンドブック(PDFファイル)の 13ページ「代表的な測定結果」に食品や薬品などの測定事例が約120例ほど記載されております。
類似試料の測定例を参考に条件を決めて頂ければと思います。
参考)
・水分計のユーザーズハンドブック
https://www.aandd.co.jp/pdf_storage/tech_doc/analytical/t_moisture_handbook.pdf
・水分計の取扱説明書
https://www.aandd.co.jp/pdf_storage/manual/analytical/m_msmxmfml.pdf